妄々録拾穂抄

MowMowしている

10代のころ結果的に自信につながったこと

自信は日々喪失している。

昨日いろいろ自分で盛り上がって自分はやれるんだと思い込んだ割に、朝起きると世界最低レベルでなんもできないような喪失感を味わっている。病気かな?

自信をどうやってつけるかは誰にとっても永遠の課題だ。自分も仕事の自信を無くすことはしょっちゅうなので、意味もなくネットで自信を高める方法とか探してしまう。自信がないことが病気かと問われれば別にそういうことはない。世の中常に比較のストレスに晒されている、そのせいだ。

結論を言えば単純に小さなことでも積み上げていくしかない。他人からの評価も必要かもしれないがまずは自分の中だけであれが良かった、これが良かったとモノにしていくことが必要だと思う。世間一般がどう見るかというのは毒になる。余程虚勢を張るとか傲慢になることがなければそれは自分基準でいい。そして人間は良くも悪くも忘れる。自信につながったことは小さいことでも書き留めておけというのはそれだ。書いたことの集積が自信の集積だ。

とはいえ今日の自分は自信喪失で喘いでいるので、恥ずかしいが昔のことを引き合いに出したい。過去を食いつぶして生きるのは本意ではないが昔は好循環にはまっていたときがあったのだ。

本題:レベルを下げた高校で俺つえー無双をする

高校受験のことを思い出す。

田舎在住だと高校の選択肢というのは数えるほどしかない。周辺地域だけを見ると進学校が1つ、普通校が2つ、下位の工業高校が1つというのが現実だった。あとはそれより下に私立高校がある。*1

自分は学力的には進学校レベルの下位と普通校レベルの上位の位置にいて、学校選択の際にどちらを選ぶべきかという問題があった。その年はボーダーが上がりそうとかなんとかいろいろあったのだが、最後は自分の学力との相談になった。

担任の話としては進学校で下の方に入っても苦労することがあるかもしれないし、それよりは普通校の方で新しく進学クラスができるらしいので、そっちに行ってもいいんじゃないかというアドバイスを貰うことになる。あとは親との相談で後者を選ぶことになったのだがこれが重要な選択になった。

早い話がレベルを下げたことで学校に対して自分がオーバースペックになり、学力で好き勝手出来たということである。蓋を開けてみれば入試はダントツで1番となり、入学後もテストで1位を取り続け3年間それで通した。自分が飛び抜けて頭がよかったかと言うとそうではない。周りにの環境には申し訳ないが、自分のレベルと比較して一段低いところに身を置いたことでトップになれたというだけのことなのだ。

個別の教科ではもちろん勝てない同級生はいたし、運動その他に至っては全然ダメである。だとしても毎回1位を取れることで、ああ自分はやれるんだという勘違いにも似た思い込みで勉強の自信がついたのはよかったのだと思う。

自分はそのまま大学受験まで突っ走り同校としてはひさしぶりにまともな一般受験でちょっと上の国立大学に入った卒業生となった。余裕ができると能力も伸びやすくなる。ときどき調子に乗ってサボったが自信の好循環は優位に働いてくれた。

今と比べれば世慣れた悩みのない10代ならではのことかもしれないがあの頃はそれでよかったのだ。

一般化:上位階層の下っ端よりそこそこ階層のトップになること

さて、少し経験を一般化してみる。

自分の例は結果的にそうなったというだけで、世の中治安とか学校の内実もあるし、ブランド力の問題とかいろいろ絡んでくるのだとは思う。田舎の名の知れぬ高校で一番だったからといって……と言うこともできるがなにごとにも教訓は備わる。

まず自分の能力やレベルを把握したうえでどこに身を置けば限りなくトップに近い位置にいられるかということ。自分の場合は進学校で下位層に甘んじて他の同級生との落差に苦しめられるよりは、下のレベルの高校に言ってトップで居続けたことが余計な心配もなく自分の能力を伸ばすことに繋げられたということにあたる。

これを大きな集団と小さな集団に言い換えてもいい。月並みではあるが戦略として、大勢が参加するような集団のなかでトップに上り詰めるのはかなり難しい。それよりも少しニッチな小さい集団のなかでトップになることは、工夫をすればそれほど難しくはない。

どうしても好きなことにこだわるのでなければ、できることあるいは長所に注力して活躍できる分野に移動するべきというのが一般に言われる人生戦略である。あとは他人との軋轢とか自信だけ肥大化して慢心したお山の大将状態になることの危険性とか人間のアホな側面に関しては別問題になる。

余談:でもやっぱり好きなことで評価されると気持ちいい

他に高校時代に自分が嬉しかったのは、あるとき学校誌?でクラス紹介の紙面を書くことになったときに思いがけなく褒められたことだ。好きで引き受けたものの自分ではたいして読まれもしないだろうし気軽に書くかと思って書いたのだと思うが、それがおもしろかったといろんな人に言ってもらえたのは望外の出来事だったので内心喜んだことを覚えている。

一番にはなれないかもしれない。でもやっぱり好きなことで評価されたい。

*1:都会と違って公立高校と私立高校の位置づけはその上下が逆さまになっている。